川崎市で想定される災害【氾濫】について

2022年10月22日

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近年、日本全国では少子高齢化の影響で人口減が嘆かれています。そんな中、川崎市の人口は増え続けています

その理由としては利便性が大きく影響しています、がそれ以外にも高台に居住していた高齢者が坂が多い土地を

避け、比較的平たんで身体への負担が少ない、川沿いの低い土地を求めて移転されているケースも多いです。

たしかに、平地は生活するうえでメリットが多いですが、リスクとも隣り合わせであることを理解する必要が

あります。

外水氾濫・内水氾濫について

外水氾濫・内水氾濫は、どちらも水害を区別するために用いられる表現です。どのような水害を外水氾濫、

あるいは内水氾濫と呼ぶのか解説していきます。

外水氾濫とは

一般的に、氾濫でイメージされるのはこちらだと思います。

大量の豪雨による河川の氾濫や堤防の決壊で水が市街地に流れ込むこと。

短時間で大量の水が流れ込むため、住宅の倒壊や自動車が流されるなど被害が大きくなる傾向があります。

特に、河川近郊の住宅地では土砂が含まれた水が流れ込むため被害は深刻になります。

内水氾濫とは

市街地の排水能力が限界を超えて市街地がゆっくりと水に浸かる現象です。

内水氾濫は2種類あります。河川の増水により排水の役割を担う用水路や下水溝が機能不全となり、少しずつ

冠水が広がる「氾濫型の内水氾濫」、もう一つは、河川の水が排水路を逆流して起きる「湛水型の内水氾濫」で

す。氾濫型の内水氾濫は、河川の有無にかかわらず発生するため、河川がない地域でも注意が必要です。

それに対し、河川の水が排水路などを逆流して起きるのが湛水型の内水氾濫です。

湛水型の内水氾濫は、豪雨や満潮による河川の水位が高くなっている場合に発生しやすくなります。

近年の実例としては、2019年、多摩川の水が逆流したことで湛水型の内水氾濫が発生しています。

外水氾濫・内水氾濫が起こりやすい地域の特徴。

  • 標高の低い場所。
  • アスファルトで舗装されている市街地。
  • 河川が近い地域。
  • 十分な排水機能を有していない。

これらの特徴は、川崎市の多くの地域で見られる特徴です。

以下では、多摩川が氾濫した場合を仮定し具体的に見ていきます。

武蔵小杉駅周辺の氾濫被害を見ると、標高の高い場所(右画像)に沿って水が流れているのが分かります。

特に、川幅が狭く、湾曲している箇所では堤防が決壊する可能性が高く深刻な被害を受ける可能性があります。

川崎市民ミュージアム周辺では2019年、多摩川の水が逆流したことで浸水したことで多くの貴重な収蔵品が

被害を受けました。その原因は、「多摩川の堤防の内側」であったからです。

川から青く繋がっているライン(右画像)が過去に川が流れていた場所(旧河道)です。

もともと川が流れていた場所なのだから氾濫が起こり得ることは誰の目でも明らかですね。

まさかそんな場所にもかかわらず何も対策処置を取らずに放置していたことが信じられません…

外水氾濫・内水氾濫に備える対策

  1. ハザードマップを使い避難経路、避難場所の確認。
  2. 脱出口や避難経路などのシミュレーション。
  3. 実際に避難場所・経路に行く。

特に、外水氾濫の発生時はほんのわずかな時間で洪水に襲われる可能性があります。発生を確認した時点から命

が危険にさらされていると認識し、高い位置に移動することを最優先に行動するようにして下さい。

まとめ

ハザードマップを利用する際には、【川の形・地形分類・土地の成り立ち】を注視することをおススメします。

ハザードマップを参照することで、自身の居住地するエリアが被害を受ける可能性があるのか確認できます。

また、被害目安だけではなく避難経路や避難場所を知ることでいざという時に動きやすくなります。

起こってほしくはありませんが自然には逆らえません。

自分の身は自分で守るためにも「川崎市の公式ホームページ」や「重ねるハザードマップ」を利用して確認できますので万一の時に備えましょう!